ほくろ  しみ   イボ

ダーモスコピー

ダーモスコピーによる診断

一見ほくろのように見えるものには悪性黒色腫、基底細胞がんなど悪性の皮膚癌の場合もあるので注意が必要です。

当院ではダーモスコープと言う特殊な拡大鏡を使用し、一見ほくろのように見えるものを診断いたします。初期皮膚がんの場合は切除して治療します。


ほくろ

ほくろの除去

まず、“ほくろ”が皮膚がんなのか、皮膚がんに移行する可能性があるのかを調べます。良性(がんになる可能性が全く無い)の場合には、ほくろの除去を希望されても保険による治療は認められていません。保険外来では治療できません。美容目的でほくろの除去を希望される場合は、美容皮膚科で自費診療の治療をします。


美容外来でのほくろの治療法

盛りあがった“ほくろ”は、麻酔(塗る麻酔薬、大きいほくろは注射による麻酔薬)後、炭酸ガスレーザーで除去する治療をします。除去した後は、特殊なドレッシング材または軟膏で覆い、傷口を乾燥させないように注意します。1~2週間で周囲から皮膚が再生してきます。盛り上がりのないほくろの場合は、Qスイッチレーザーを照射します。

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しみ

しみとは

一般的にしみと言われている物は、周辺の皮膚と色調の差があって、濃くみえる部分を指し、これをしみとよんでいます。色調は様々です。メラニンが皮膚の浅い部分(表皮内)で増えると褐色にみえ、皮膚の深い場所(真皮内)で増えると青色にみえます。メラニンの量が多いと濃く黒くみえます。


一般的にしみと呼ばれている物

1. メラニンが表皮にあるもの

 ▦ 日光性黒子(大小さまざまな丸い、あるいは地図状の色素沈着)
  脂漏性角化症(できはじめは、すこし隆起のある茶褐色をしたしみ)
  肝班(30代から50代に出現する淡い褐色のしみ)
  雀卵斑(そばかすとも言う。幼少時から、ほほや鼻にできる細かいの薄茶色の色素沈着)
   扁平母斑(幼少時よりあるうす茶色のあざ)

2.メラニンが真皮にあるもの

  遅発性太田母斑様色素斑(ほほや額鼻などに出現する紫褐色調のあざ)
  異所性蒙古斑(腕や下肢や背中にできている青っぽいあざ)
  太田母斑 (乳児期からかおなどに出現する黒青調のあざ。思春期に出るものもある)
  炎症後色素沈着

3. その他、悪性のもの

  悪性黒色腫初期

 それぞれで保険適用や治療方法が異なります。


しみの治療

メラニンが真皮にある疾患には、Qスイッチルビーレーザーが大変効果的です。
太田母斑、異所性蒙古斑には、保険適応があります。
日光性黒子は保険の適応外になります。


美容外来でのしみの治療法

 ▦ Qスイッチルビーレーザー
  スーパーパルスCO2レーザー
  IPL+RF(フォトRF)
  イオン導入
  ケミカルピーリング
  パワー化粧品(美肌化粧品)
  外来通院指導等で治療致します。


疣 イボ

イボとは

一般的にいぼと言われている物は、皮膚にできる膨らみのあるものを総称して言います。

 ▦ 尋常性疣贅 (いぼウイルスの感染による。子どもの手足にでることが多い)
 ▦ 脂漏性角化症 (良性の皮膚腫瘍。ボタンをはりつけたような褐色のかたまり)
 ▦ 青年性扁平疣贅 (ウイルス性。顔や手に出るうす茶色の小さいしみだがよく見るともりあがっている)
 ▦ アクロコルドン (首やわきのしたなどに多数でる小さいとびでたやわらかいもの)
 ▦ 皮膚線維腫 (良性の皮膚腫瘍、いろいろな形)
 ▦ ケラトアカントーマ (顔などに出て急に大きくなる固いかたまりで表面ががさついている)
 ▦ 基底細胞がん (悪性の皮膚がん)
 ▦ 水いぼ
 ▦ 尖圭コンジローマ  
 ▦ 脂腺母斑 (黄褐色で幼少時よりあることが多い)
 ▦ 汗管腫 (目の周りに多くできることがある)
 ▦ 脂腺増殖症 (顔に出る柔らかくて、少し黄色調の小さいかたまり)

 など

それぞれに適した治療方法があります。


イボの治療

ウイルス性の疣贅の治療としては、内服や外用療法、いぼ冷凍凝固術などがあります。いぼ冷凍凝固術とは、いぼを液体窒素により凍結させる治療方法です。

ウイルスに侵された皮膚が治療後かさぶたになり自然に剥がれると治ります。施術は短時間で済みます。
いぼの治療で保険治療の適応外になるものもあります。美容の自費診療で治療できる場合があります。


美容外来でのいぼの治療法

 ▦ Qスイッチルビーレーザー
 ▦ スーパーパルスCO2レーザー
 ▦ ケミカルピーリング


肝斑

肝斑とは

40~50代の女性に多い。ほほの上部、前額、上口唇部などに出現する左右対称性のシミで地図状または筆で塗ったように見え、日によってシミの濃さに違いがあります。一般的なシミ治療では効果が得られなかったり、悪化することもあります。


原因

女性ホルモンの影響(更年期。ピル内服中など)。妊娠・出産時期のホルモンの変動。過度または長期間の紫外線の影響。などがいわれていますが、まだ完全には解明されていません。


治療の目標

肝斑は原因がはっきりしていないため、完治が難しいシミです。
症状にあわせて、色素の薄い状態を持続させることが治療の目標です。トラネキサム酸の内服や美白剤外用、ケミカルピーリング、イオン導入、IPL+RFなどそれぞれの症状にあわせてさまざまな治療を組み合わせるなどの工夫をし、治療を継続する必要があります。
肝斑の方は、他のタイプのしみも合併していることがあります。
レーザー治療などで、肝斑の悪化を招くことがありますが、ハイドロキノン・トレチノイン治療(オバジ・ニューダーム・システム)を用いることにより、肝斑を悪化させずに、しみを治療することができます。

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